第一回 第一話 「ちょうど8年前。初めてヒッチハイクしたお話。編」

第一回 第一話
「ちょうど8年前。初めてヒッチハイクしたお話。編」

それは2001年2月16日のこと。
(当時大学1年 20歳の頃)

前日から妙なテンションでほとんど寝る事ができないまま、朝6時に起きて家を出る準備開始。

部屋のコンセント抜いたり実家に持って帰るものを点検したりしながら午前9時前に家を出る。

まず目指したのが東名高速川崎の入口

岡山に帰るまで1円もお金を使いたくない!

というわけで、高速の入り口まで徒歩で向かう。

家を出て数分後。駅前を歩いていると見たことのある自転車を発見。
前輪のタイヤが折れている悲惨な自転車。
「ぉぉぉー!俺の盗まれた(一ヶ月程前)自転車!!!」
なんでいきなり出てきてんの!?
しかもこれからヒッチハイクするぞー!ってタイミングで。。。
盗まれたから、自転車で帰るの諦めたのに。。
おまけに、かなりボロボロだし。
見捨てようかどうしようか悩んだ結果。
近くの自転車屋さんに持って行き修理してもらう事に。
修理が終わるまで時間がかかるとの事だったので、一旦家に戻る。
タモリさんを見て過ごし、結局、修理してもらった自転車を受け取り再出発したのが、昼の1時。
大きな時間のロス。

焦っても仕方がないのでのんびりと一時間近く歩き、やっと高速道路の入口手前に到着。
「午前中には静岡あたりまで行けているだろう。」
という当初の予定が大幅に狂い、14時過ぎにヒッチハイク開始。

これがまた想像以上に恥ずかしい!

めっちゃドキドキする。
両手を広げて頭の上に ”大阪” と書いた紙を広げる。

ただそれだけの事。

口では物凄く簡単な行動なのにそれが、本当に恥ずかしいし、なかなか出来ない。
車はもの凄い勢いで目の前を通り過ぎていく。
停まってくれる保証は何にもない。
さらに周りの通行人や目の前のファミリーレストランのお客さんからの視線が気になる。
「本当に停まるのか?」
「いやいや、むしろ本当に車が停まっちゃったらどうしよう?」
恥ずかしさもあり、なかなか紙を広げれず、道路を前に何度も座り込み、幾度も躊躇。
かれこれ一時間以上。
自分との戦い。恥ずかしさとの戦い。周りの視線との戦い。

「意外と勇気がないんだな、俺。」

と自分らしさを再認識。そうこうしているうちに時間が経つのがもったいなく思え、缶コーヒーをゴクリと飲みほして、気合いを入れて立ちあがり紙を広げました。
不思議なもので、一度一歩を踏み出すとその後は今までの恥ずかしさや不安が嘘のように積極的に。
それこそ最初はかなり恥ずかしかったですが、だんだん恥ずかしさよりも面白く。
というのも、その場の自分の置かれている非日常的な光景があまりにおかしいんです。
通り過ぎる車の人達がこちらを見て笑っている光景。笑われている自分に笑えてくるこの変な感覚。笑われるのに慣れてくると、次は独り言が増えてきます。

「なにシカトしとんじゃー!」「さむい~死ぬー」
「あぁ~今の運転手、携帯で話しながら運転しとる~」
「目つき悪い人!!」「こいつだけは止まってくれるな。」
「めっちゃ可愛い!!」「指、さされたー」
などなど。

独り言をブツブツ言いながら寒さで震えながら車を待つこと約90分…
ついに一台のハイエースが!!
今でも忘れないこの瞬間!!

リュックサックを持って猛ダッシュで車に駆け寄りました。
(満面の笑みとちょっと困ってる感じを漂わせながら。)

停まってくれたのは同じ20歳(当時)の男性2人。
横浜の方に荷物を運んでいる途中との事。

「どこまででもいいので、乗せてください!」

簡単な交渉の末、後ろの席に乗せてもらいました。
遂に高速道路に進入成功!!

”本当に車が止まったんだ!”という興奮で胸いっぱい。

高速道路に入ってしまったらもう後戻りできない!

覚悟を決めた瞬間でもありました。

つづく。